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元日本共産党池田市会議員垣田千恵子の日記です。 垣田千恵子のホームページにもリンクしていますのでTOPからご覧下さい。


by chieko_kakita
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映画「シッコ」を地で行く豊川総合病院

 2007年11月18日
 9月に全盲の患者男性を、公園に置き去りにする事件を起こした堺市の「新金岡豊川総合病院」が、8月下旬にも、職員3人が糖尿病で入院していた別の男性を車に乗せ、南海岸和田駅前で降ろし無理やり退院させていたとの報道がありました。

 男性はその場所から119番通報して別の病院に入院後、退院して現在一人暮らしをしているとのことでした。
 堺市保健所は、この問題で調査を実施し、10月中旬、病院側の退院手続きに不備があったとして改善を指導したそうです。

まるで映画シッコを地で行く事件です。患者虐待などはあってはならないことです。
 
 しかし、こんなことがおこる背景にはいったい何があるのか、そこのところも見ておかないといけません。なにも豊川総合病院を擁護するつもりはありませんが、考えられる理由としては、長引く不況で入院費用の不払いなどもあると思います。全国の病院では最近、治療費の不払いが深刻になっています。支払ってもらえなければ病院の負担になります。そうなると、病院の存亡に係わる事態になります。
 もうひとつは、このところの医療改悪で病院の経営が悪化している事もその原因の一つでしょう。診療報酬の引き下げ、年令による差別医療の実施などに加え、患者の平均在院日数や、平均一人一日当たりの入院費用などが経営改善の目安にされるのです。
 ですから、長期入院となると年令によっては診療報酬がほとんどありません。こういうことが重なるうえに、患者の治療に専念する姿勢が見えない(大声を出したり、看護師の言うことを聞かない)となると、「退院強要」ということになったのかも知れません。

 こうした事態はもう絶対に起こしてはならないと思います。
 そのためには、医療関係者のモラルとともに、国民の命と健康を守る施策が求められます。
 病気になっても人間らしく扱われる医療の充実、医療保険制度と、医療法の改善、国民健康保険法や介護保険法が真に国民のための制度となるように国民的な大運動をする必要があります。
by chieko_kakita | 2007-11-18 19:53