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元日本共産党池田市会議員垣田千恵子の日記です。 垣田千恵子のホームページにもリンクしていますのでTOPからご覧下さい。


by chieko_kakita
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設問で誘導、内閣府の世論調査   それでも4人に3人が社会保障制度に不満

2008年9月4日

 内閣府は、「社会保障制度に関する特別世論調査」で年金や医療、介護など現在の社会保障制度に「不満」と答えた人が75.7%だったと報告しています。4人に3人が不満と答えたことになります。「満足」と答えた人は20.3%にとどまっています。

 調査は7~8月、全国の20歳以上の男女3000人を対象に個別面接方式でおこなわれ、1822人から回答を得たものです。

 満足していない分野についての質問(これは複数回答)に、年金制度が69.7%で最も多く、医療制度56.4%介護制度53.3%少子化関連42.4%雇用支援策41.3%と続きます。

 「緊急に改革に取り組むべき分野」も年金制度が63.9%と最多で、年金記録漏れや将来の給付に対する不安の高さを示したものといえます。

 内閣府がこうした調査を行なうのは初めてのことだそうです。
 年金制度に不満だと思っている人は7割にもなります。こうした国民の声を政治に生かすべきです。
 ところがこの世論調査では大きな仕掛けともいうべき「設問」が並んでいます。
 それは、
  給付と負担のバランスについては「給付水準を保つために、ある程度の負担増はやむを得ない」が42.7%、「給付水準をある程度下げても従来通りの負担を」は20.0%、「負担を減らすことを優先すべきだ」は17・2%。

 社会保障制度に関する負担増を担うべき世代については、「高齢者と現役世代の双方が引き受けるべきだ」と答えた人が50.8%で、「現役世代の負担増やむなし」と答えたのは27.2%「高齢者の負担増やむなし」は8・8%。
 
 マスコミは社会保障はすべての世代で支えるべきだという国民意識が定着。と報道しています。

 はたしてそれでいいのでしょうか。
 本来社会保障とは、国民の生存権を確保することを目的とする保障です。
 憲法第25条では「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障、及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」とあります。
 この条文は、国民の生存権を保障する規定であり、福祉国家の建設を希求するわが国の憲法では最も重要な条文です。

 内閣府が実施する社会保障制度の世論調査のなかに一つも国の負担について増やすべきかどうかの設問がないのはどういうことなんでしょう。
  「給付」を維持するために負担を増やすのか、負担を増やすのがいやなら給付を下げてもいいと思うのか、などという質問。さらには、現役世代と高齢世代の負担の割合についての設問。
 回答者は、すっかりこの仕掛けにはまってしまいます。
 結局、給付を下げるのか維持するのか、現役世代と高齢世代とで負担するその割合だけを云々するような思考になってしまいます。

 給付をあげて、現役世代も高齢世代も負担を下げる。そのために国の負担を増やす。この道こそが、政治の中身を変えることで実現できるのです。
 来るべき総選挙では、自公政治の行き詰まりを打開し、国民のくらしと平和を守る政治の実現をはかるために政治の中身を変える確かな力となる日本共産党の前進を心から訴えます。
by chieko_kakita | 2008-09-04 16:26